2007年11月11日

続 写真の芸術性

2007.11.11

続 写真の芸術性

 前回11月7日の続きを書きます。写真の使用目的から始まり、どのシーンをどの方向から撮るかを決めるまでが撮影準備の第一段階だと書きました。祭礼や舞台の撮影では撮影許可を取らなければならない事が多々あります、風景撮影では許可は必要ないのですが、風景から拒否されているのに気付いていないカメラマンも居るようです。又この撮影許可で挫折してしまうカメラマンも多く見かけます、これではアートへは程遠く、作品に対する思い入れが重要と感じています。
 撮影許可が取れたならば、次は第2段階です。まず機材と感光剤を決めます、表紙の写真なのでカッチリ撮りたいとの欲求が湧きました、カメラを『4×5』にするか『ブローニー』するかを決めなければならないのですが、アーケードが傷んでいるので三脚を使わないで欲しいとの条件がつけられました。ここでムクレテしまうカメラマンも眼にします、これは先方の都合ですので仕方ありません、与えられた条件の中で仕事をするようになります、条件が付けばそれだけ創作意欲が湧いて来ます、この辺がアートの入り口だと思うのですが如何でしょうか。三脚が使えなければブローニーのカメラを手持ちで使うしかありません、テヒニカ(4×5)のレンジファインダを利用して手持ちで撮影するカメラマンも外国には居られるようですが、私にはそんな体力はありません、またこの時点ではリンホフテヒニカは持っておりませんでした、マミヤプレスにS型のロールホルダ(6×9)装着して撮影に臨みます。
 三脚が使用できればトヨフィールド(4×5)にブローニーのロールホルダを装着するのが、私にとって最良の撮影手段です、6×12のロールホルダも選択できるし、レンズの選択にも幅が出来ます。問題のカットには50oのレンズを使いました、とにかく横位置で広いスパンを撮りたかったからです。絞りを”11”以上にセットすれば神輿にも西楼門にもピントが来ます、またこのセットであれば手持ちでも”1/15”より速いシャッタースピードであればブレない自信が有ります。絞りと被写界深度、シャッタースピードと手ブレの関係はあくまで経験則ですので、カメラマンのキャリア、機材の慣れなどが問題になってきます。
 此処まで来ると次はフィルムの選択になります、『RDP(ASA100)』にするか『RHP(ASA400)』を選ぶか、それともRHPを増感(ASA400以上に設定して撮影する)して使用するか、天候・時刻によって選びます。上記のフィルムはRDP・RHPとも富士のフィルムですが、コダックのフィルムは舞台撮影のとき意外は使用しておりません、また同じ富士でも『ヴェルビア』は和ものには合わないので現在は使っておりません。
 少し長くなりました『写真の芸術性』次に続きます。

posted by kazz at 12:43| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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